10 articles
Architecture & Zero Trust
Zero Trustを製品ではなく、主体・客体・継続的検証・境界設計として整理します。
Zero Trustとは何か
Zero Trustは、単にVPNを廃止する話でも、特定の製品を導入する話でもありません。社内ネットワークにいる、会社支給端末を使っている、過去にログインできた、といった事実だけでは信頼しないという判断の構造です。CMMCやCUI保護の文脈では、Zero Trustは“境界の外側を疑う”ための考え方ではなく、…
約5,368字
Subject / Objectとは何か
アクセス制御を考えるとき、多くの議論は“ユーザーに権限を付ける”で止まります。しかし、Zero TrustやABACでは、アクセスは主体と客体の関係として捉えます。誰が、何に、どの操作を、どの条件で行うのか。この分解ができなければ、CUIアクセス制御は説明できません。
約5,329字
Continuous Verificationとは何か
多くの環境では、ログインに成功した瞬間に“安全な利用者”として扱われます。しかし、CUI環境では、ログイン後に端末状態が変わる、権限が過剰になる、セッションが乗っ取られる、外部共有が発生する、といったリスクを無視できません。Continuous Verificationは、この一度きりの確認を前提にしない考え…
約5,249字
Replay Resistanceとは何か
攻撃者が常にパスワードを盗むとは限りません。セッショントークン、認証済み端末、古い鍵、APIキー、共有URL、バックアップ資格情報など、過去に正当だったものが再利用されることがあります。Replay Resistanceは、この“過去の正当性の再生”に対抗する考え方です。
約5,021字
Trust Boundaryとは何か
Trust Boundaryは、よくネットワーク境界と混同されます。しかし、Zero TrustやCMMCの文脈では、信頼の境界はIPアドレスや拠点の内外だけで決まりません。誰が責任を持ち、どの条件でアクセスを許可し、どの証跡で説明するのかが変わる地点がTrust Boundaryです。
約4,951字
Least Privilegeの本質
Least Privilegeは、セキュリティ用語としてはよく知られています。しかし実務では、“全員の権限を少しずつ減らす”という運動になりがちです。CUI環境で重要なのは、権限を小さくすること自体ではなく、業務に必要な操作、対象、時間、条件を明確にすることです。
約4,807字
MFAとフィッシング耐性
MFAはCUI環境で重要な制御です。しかし、MFAを導入していることと、フィッシングに強いことは同じではありません。OTP、SMS、プッシュ承認、FIDO2、証明書、端末バインディングは、同じMFAでも攻撃耐性が異なります。
約4,774字
Zero TrustとCMMC
Zero TrustはCMMCの代替ではありません。CMMCの要求を満たすために、Zero Trustという言葉を書けばよいわけでもありません。関係を正しく捉えるなら、CMMCは守るべき基準と評価の仕組みであり、Zero Trustはその実装を設計するための考え方です。
約4,960字
Zero TrustとCUI Boundary
CUI Boundaryを引いた後で問題になるのは、その境界内で誰を信頼するのかです。境界内だから信頼するなら、Zero Trustではありません。逆に、何も信頼しないだけでは業務は動きません。Zero Trustは、CUI Boundaryの中で信頼を条件化するための設計です。
約5,002字
セキュリティは努力ではなく設計
セキュリティ事故の後に“もっと注意する”という対策が出ることがあります。しかし、CUI環境では注意だけでは足りません。人は間違え、権限は残り、例外は増え、運用は変化します。だからこそ、セキュリティは努力ではなく設計であるべきです。
約4,661字